先日、ロードバイクに乗ろうと外に持ち出した時のこと。「チャプン」という音がボトムブラケットから聞こえて身の毛がよだちました。
「まさか、フレームの中に水が?」と思って、上下に振ってみると、たしかに水が入っていて、音がするではないですか。液体が中で動いている手応えもあります。
11月に大雨の中で、もてぎのエンデューロを走ったのが原因に違いありません。普段は雨のときは運転しないので、それしか心当たりがありません。
バイクを上下に逆さまにしたり、ブンブンと振ってみても、ポタポタとしか滴が落ちず、フレームの中にしっかり水は残っている様子。
水抜きの穴がどこにも見当たらないので、ハクセン鳩ケ谷の長尾さんに助けを求めました。
「話を伺ったところ、もてぎエンデューロで間違いないですね。大雨の中で乗れば、確実に水はフレーム内に侵入しますよ」
えーーーー、ど、どうすれば?
「何はともあれ、まずは水を抜くことですね。シートポストを抜いて逆さまに・・・」
あれ?水がまったく出てこない・・・
「うーむ、チェーンステーのほうに移動しているみたいですね。では、バイクの前輪を上げて立てて、水抜き穴から抜いてみますか」
え?穴なんてあるんですか?バイクをあちこちに傾けてみたけど、どこからも水は抜けなかったんですけど
「じつは、ここになるんですよ。ほら、チェーンステーのリアディレーラー近くに小さな穴が。ん?ああ、穴が詰まってますね。水が抜けなかったのはそのせいです。穴をこじ開けてやれば、ほらこの通り」
あ!!水がボタボタと抜け出した!これで一件落着ですね?
「いや、まだボトムブラケットから音がしますね。ボトムブラケット周辺には穴が空いていないタイプなので、ワイヤーのガイドを止めているネジを外してみますか」
うぉぉぉぉ!さらに水が抜けていく!さっきよりも勢いがすごい
「この二箇所でほぼ抜けたようですね。まあ、完全に抜け切るまで、1時間ほど置いておきますか」
あのー、カーボンフレームの中に水が溜まるのは、やっぱりよろしくないですよね?
「クロモリだと錆びますが、カーボンなら大丈夫。ただ、いい気持ちはしないし、ボトムブラケットが錆びることはあり得るので、放置はダメですよ。あと、ワイヤーが中で錆びちゃうこともありますね」
いやー、気づいておいてよかった・・・。ところで、水ってどこから侵入するんでしょうね?
「ワイヤーがフレームに入っていく、ステム周辺のここですね」
あー、なるほど。たしかに進行方向からいってもイチバン入りそうなかんじ。シートポストやステムからも侵入しますかね?
「シートポストもなくはないでしょう。ステムに関してはシールドしてあるので、まず大丈夫です」
雨の中で走ったら、少なからず浸水はしてしまうものなんですね
「しますねー。だから、止むを得ず雨のとき走ったのなら、しっかりと水を抜きましょう。具体的には、シートポストを抜いて、ひっくり返しておくことですね。まずは、ご自身のバイクをよく観察して、水抜き穴がどこにあるかを調べておいてください。穴が小さ過ぎてわからなかったり、塞がれていて見つけられない場合もあります。そんなときは、お店に相談してみてくださいね」
はーい
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