ディスクブレーキでもリムブレーキでも、ロードバイクでたちこぎすると「シュッ」 「シュッ」と音がすることがあります。そう、ブレーキシューがホイールに当たり、擦れて出る音ですね。
ある程度はしょうがないと諦めるべきなのか、なにかしら打つ手があるのか、小屋敷さんに質問してみました。
「ディスクブレーキでわりと顕著な気がするんですが、坂を立ちこぎでパワーかけて登ると、ブレーキパッドに触れて音がするんですよね。これってあるあるですかね?」
「まったくもってあるあるですね~。とくにディスクブレーキはパッドとローターの間のクリアランスが狭いので、当たりやすいんですよ」
「クリアランスがやや広めのVブレーキとか、リムブレーキだと起きない…かと思いきや、ぜんぜんありますよね」
「あります。ブレーキ構造は関係なく、等しく発生する可能性はあるんです」
「それって、やはりフレームがねじれたり、たわんだりするから?」
「そう。カーボンでもクロモリでもどんな素材でも起きます。あとは、ホイールの剛性も関係しますね」
「ホイールも同じくたわむのか~」
「ですです。ダンシングすると、ホイールは地面に対して斜めになるわけでしょう?その上にパワーがかかるとやはりたわみは生じる…わけです」
「ディスクブレーキで、たとえばクリアランスを広くとる…のって可能なんですかね?広げて調整できれば音問題が解決できるかも?」
「油圧ディスクブレーキだとちょっと厳しくて、機械式ディスクブレーキだと可能といえば可能です。が、メカニックとしてはあまりオススメできません。ブレーキ制動力にマイナスに作用させるわけなので」
「あ~、そうなんだ。まあ、安全優先をすべきではありますね」
「シューに多少触れることは別に問題じゃないし、それで自転車が故障するわけでもないです。もともと当たることを想定したパーツなんで。なので、まずは命を最優先すること」
「そういえば、ミニベロってシューが当たらないような気がします。なんでだろう~?」
「たしかにそんな傾向はあるかなと。フレームも小さく、フォークも短いので、剛性的には上がるのかもですね」
「あ、でも、リムブレーキだとクリアランス調整は可能ではありますよね?」
「もちろんです。そういう意味では、リムブレーキのほうが自由度は高いかなと思います。まあ、それでも当たるときはあたりますよ」
「そういえば、私のクロモリロードバイク、ダンシングするとリアだけ「シュッ」「シュッ」って音がしますわ……なんとなくパワーロスしているようで、心理的に嫌な気分にはなりますが」
「まあ、レースじゃなければ気にしなくていいんじゃないですか?それに、レースで戦うアスリートのディスクロードも、きっと接触は発生していると思いますよ」
「つまり、ブレーキシューがホイールに当たる現象は、根本解決作はなく、諦めるしか無いね~って理解でOKすか?」
「そうですね。そこで神経質に気にする必要はないです。どうしても気になるなら、プロショップでメカニックに診てもらうことをオススメします」
「がってんでーす」
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