どんな自転車でも、長く乗っているとホイールにフレやガタが発生するもの。
なんの問題もなく走れているつもりでも、後ろから見るとホイールが左右に小刻みに揺れている自転車って見かけますものね。
問題は、フレやガタを自覚できているかどうか。
今回は、ホイールのフレとガタについて、ハクセン鳩ケ谷の長尾さんと小屋敷さんに教えてもらいました。
「まず初めにおさらいしておきますと、フレとガタはそもそも違う現象です」
えっ?
「フレとガタは同じじゃないですよ」
うそ・・・どう違うの?
「フレはリムで起きて、ガタはハブで起きます」
マジすか・・・完全に混同して使っていました。43歳になって初めて知ったです・・・(滝汗)。
「うーむ、おさらいしておいて良かったです(苦笑)。ホイールを回してリムをじっと見て、揺れるようならフレが起きているってのはわかりますよね?」
※中山の無知さ加減に、笑いをこらえる小屋敷さん(笑)。
ええ。じゃあ、ガタは?
「ガタは、ホイールの中心、つまりハブがぐらついているから発生するものです。ベアリングって常時回り続けるパーツなので、使っていれば磨耗はするんです」
高級品なら磨耗しないとか?
「いえ、します。そりゃ、精度が高いので磨耗はしにくいですけどね。それに、グリスだって抜けますし、汚れも侵入します」
でも、シールドベアリングならグリス抜けとか異物の侵入はないんじゃないかしら?
「それが、中で磨耗するものなんです。何を使っても、いつかはガタは来てしまうものなんです」
へぇぇぇ、予兆の発見方法とか、ないかしら?
「フレは簡単で、ホイール回せばすぐに見つけられますよね?」
ですね。
「ガタは自転車を止めた状態で、タイヤを左右に動かせばわかりますよ。ガタがあれば、ぐらつきを感じられます」
ほうほう。それなら誰でもチェックできますね。
※全力で作業する長尾さん(笑)。
「触診や目視で確認して問題ない場合、念を入れて「フレームに耳を当てながらホイールを回す」って技もあります」
なにそれ??
「ベアリングの当たりが渋いときとか、締めがきつ過ぎたりすると、コッコッコッと微かな音を聞き取れるんです」
職人技ですな・・・。
「たいして難しいものじゃないですよ。たとえば、ホイールを外して、えいっと回してみるだけで、ベアリングがちゃんと当たっているかどうかは誰でも判断できます」
どれどれ、試させてください・・・。あ、本当だ!明らかにわかるもんですね。
「さっき出てきたシールドベアリングですが、調整はできない代わりに、割と安定はしてますね」
カップアンドコーンは?
「カップアンドコーンは、出荷時はキツ目になっていることが多いので、店頭で組むときは当たりを調整してから納車しますよ」
そうなんだ。いろいろと奥が深いデス。
「豆知識として、シマノ、カンパニョーロは、ほぼカップアンドコーンだと覚えておいてください」
ラジャ!
「それと、ガタはホイールだけじゃなく、BBやヘッドでも起きるので、違和感があったらショップで診断してもらうことをオススメします」
はーい。だいたいこれくらいの頻度でチェックしておくといいよって目安は?
「うーん、乗り方にもよりますが、最低でも年イチ。年間5000キロ以上走る人なら、年2回でもいいですよ」
Sports Bicycle Start Book 2015
※翌日の納車準備が終わるまで帰れない長尾さん(笑)。ご苦労です・・・。
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