ロードバイク雑誌とかカタログを見ていると、「意味のわからない横文字」や「聞いたこともない単語」が現れて、面食らうことがあります。
今年で自転車歴が4年になる中山も、今でこそ生意気にもロードバイク&ミニベロアンバサダーと名乗っていますが、最初はわけがわからないことだらけでした。
「ダンシング・・・?踊るの?」って首を傾げたり、「ケイデンス?オーストラリア人っぽい響きの名前だな。え、違うの?」って勘違いしたり、「サイコン(再婚)?」と誤解して会話が噛み合わなかったのも今となればいい思い出です(苦笑)。
今回は、「異径(いけい)ヘッド」とは何かを、ハクセン鳩ヶ谷の長尾さんに解説してもらいました。
なんだか、物々しい響きですよね・・・。
カタログでパーツを説明してある箇所で、「上下異径ヘッド」ってあるんですけど、あれってどういう意味ですか?
「上下異径ヘッドパーツっていうのは、上側が1-1/8で下側が1.5インチ等の太さが上下で違うタイプのものを指すんです。図にするとこんな感じですね」
※上(レッド)と下(イエロー)では直径が異なる。これが異径であるということ
あー、こういうことなんだ
「従来は左のタイプが中心でした。が、ここ数年で徐々に右側の異径ヘッドが登場してますね」
異径であることのメリットってなんでしょう?
「剛性が確保しやすいので、とくにコーナーリングでたわみが少なく、安定して走れると言われています。まあ、レースでコーナーを攻めるような乗り方をする人には頼りになる性能ですよ」
ほほう・・・具体的にはどれくらい太いものなの?
「上下の比率はフレームによりけりです。一例として、上が28.6mm(1-1/8インチ)で、下が381mm(1-1/2インチ)とか、1-1/4インチのタイプもあったりしますね」
そういえば、異径ヘッドのバイクって言えば、BOMAはカタログに異径って書いてありました
「BOMAのラインアップはすべて異経ヘッドですよ。異径かどうかはぱっと見で割と判断できるものです。たとえば、僕のVIDEは径径だし、ここにある納車前のFELTのF1はレース向けのモデルなんですが、やはり異径」
※FeltのF1フレーム(異径)
高級車=異径ってこと?
「必ずしもそうでもなくって、バイクのキャラクターで決まります。店長のZ2(FELT)はハイエンドに近いモデルですけど、異径じゃないです」
ほんとだ、なんで?
「FELTのZシリーズはロングライドとかツーリング目的のバイクなので、コーナーリングの剛性をF1ほどには重視していないってことなんでしょうね。よって、高い安いの問題ではないですよ」
ただ、傾向としては異径ヘッドが増えているの?
「ええ、増えていますね。むしろ、最近のトレンドとしては異径が普通というか、スタンダードなってきています」
ヘッドパーツを注意して観察してみると、ミニベロのダホンは異径じゃあないように見えますね
上位機種のMu Elite も異径でなければ・・・
廉価版のRoute も異径ではないですね
「その通りです。ダホンに異径はひとつもありません」
じゃあ、ダホンでコーナーを攻めないほうがいい?
「攻めないほうがいいですよ。ダホンだけでなく、ミニベロで無茶なコーナーリングすると、落車の危険性があります。ロードバイクほどの安定性は期待できないので、くれぐれも無茶な運転は謹んでくださいね」
ロードバイクの科学―明解にして実用! そうだったのか! 理屈がわかれば、ロードバイクはさらに面白い
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