ハクセン鳩ヶ谷店主、創業当時を振り返る

ハクセン鳩ヶ谷は、建物がけっこう古い。


初めてお店を訪れたとき、その古さにちょっと驚いた。聞けば、開業したのは1973年とのことなので、2014年現在で「創業42年」ということになる。


ボクは1971年生まれなので、ということは、ボクがよちよち歩きの赤ん坊だった頃に、ハクセン鳩ヶ谷が誕生したということなのだ。そりゃあ、建物も古くなるわけだ(笑)。


Hakusen_at_night



ということで、店主に創業したころの話を聞いてみた。

ハクセン鳩ヶ谷って、いつ開業したんですか?


1973年だよ。今年で42年になるね。我ながら、けっこう長く商売をさせてもらっているね。



1973年っていうと、オイルショックのあとで、トイレットペーパーが買い占められたとか、小松左京の「日本沈没」が出版された年ですね。ボクは2歳だったから、何も当時のことを覚えてないですが。お店の場所は、ずっと川口市(旧鳩ヶ谷市)なんですか?


うん、開業してからずっと同じ場所だよ。ここは奥さんの実家なんだけど、元は東京の御徒町で卸をやっていたんだ。御徒町にもハクセンって名前でお店が二つあって、あっちの歴史も長いけど、小売はじつはこの鳩ケ谷店の方が長いんだ。「これからの時代は、卸だけじゃなくて小売もしなくちゃね」ってことで、小売のお店を始めたわけ。それが、この鳩ケ谷店。当時は更地だった場所にこの建物を建てて、開業したんだ。建物はボロくなってしまったけど、これも歴史だよ(笑)。



開業当初は、ロードバイクとかミニベロは当然ないですよね?


昭和40年代は、ロードバイクなんてほとんど誰も乗っていない時代だったね。自転車がスポーツって認識もされていなかったくらいだよ。だから、ママチャリをメインに取り扱っていたね。ロードマンとかはまだまだずっと後のことだし。



スポーツバイクが認知されたというか、火が点いたのはいつごろだったんですか?


1990年代のマウンテンバイクが火付け役になったと思うね。その流れでハクセン鳩ケ谷店でも徐々にスポーツバイクにシフトしたんだ。当時は何が売れたっけなあ・・・。アラヤのマディ・フォックス、ミヤタのリッジランナー、ブリジストンのワイルドウェストがよく売れたように記憶しているね。


じゃあ、まだ日本での自転車がスポーツって、まだ歴史が浅いんですね。


そうだね。自転車そのものは昔から会ったけど、本格的にスポーツとして認知されたのは、まだこの20年程度くらいってことさ。