ヒルクライムレース後の正しいダウンヒルのコツ

先日、ディスクブレーキについて、ハクセン鳩ヶ谷のN村さんに解説してもらったんですが、「油圧ディスクブレーキはダウンヒルがしやすい」って話から、いつのまにかダウンヒルの話になってしまいました。



ということで、ついでに「ヒルクライムレース後の正しいダウンヒルのコツ」についても面白い話が聞けました。



<関連リンク: ディスクブレーキの特長をわかりやすく解説します



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■初心者がやってしまいがちなミスとは?


よくやってしまうミスが、レース前にパンパンに空気を入れて、レース後の標高の高いてっぺんでパンクさせてしまうパターン。標高が高いと、気圧の関係でタイヤの中の空気が膨張してしまうんです。


こうなるとダウンヒルどころか、降りて来られません。レースのためには、できるだけ空気圧を高めにして、転がり抵抗をなくしたくなりますよね。かつてレーサーだった僕も、その気持ちは痛いほどよくわかります(笑)。


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■パンクさせないコツは?


慣れた人は、ゴールした直後にちょっとだけ空気を抜いてますね。バルブをゆるめて、指でチョンチョンと押しながら。この方法が心配な人は、いつもよりちょっとだけ低めの空気圧で走ることをオススメしますね。






■ダウンヒルのブレーキングは気を遣うんですが・・・


ブレーキングにはちょっとコツがありますね。レバーをずっと握りっぱなしでいると、摩擦熱でホイールが熱を持ってしまって、そのせいでパンクすることがあるんです。とくにカーボンリムは熱に弱いので、なおさら注意が必要です。ときどき、ブレーキレバーを緩めて、放熱することを意識してください。






■アルミのクリンチャーならパンクの心配はない?


いや、カーボンホイールしかパンクしないってことではなく、アルミのクリンチャーもパンクリスクはありますよ。あくまで比較しての話ってだけで、カーボンじゃないからと安心しないでくださいね(笑)。


スピードに乗った状態でバーストしたら、まあ落車とケガは避けられないでしょう。くれぐれもスピードの出し過ぎはしないよう、大会主催者の指示に従いましょう。指示を無視してぶっ飛ばす人がいますが危険すぎますし、他の参加者に迷惑ですので、謹んでください。






■スピードは控えめに、ホイールは放熱しながらブレーキング・・・他には?


絶対にやっちゃダメなのが、「コーナーでブレーキングする」こと。コーナーに侵入する前にスピードを落としておき、コーナリングの最中はレバーを握らないのが正しい曲がり方。バイクが傾いた状態でブレーキングすると、とくにリアはすぐロックします。ロックしたらあっけなくコケますよ。コーナーではブレーキングせず、手前で減速しておいてください。







■すごく勉強になる・・・


あと、初めてヒルクライムに出場する人がやりがちなミスが、「寒さ対策を怠る」です。


初夏の大会って、スタート地点は暖かいので軽装で出場する人がいるんですが、標高が上のゴール地点はびっくりするほど気温が低いです。


目安として、標高が100メートル上がるごとに1度下がります。ということは、標高1000メートル上がると10度は下がるってことです。



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■どんな装備が必要?


僕は必ず真冬の装備を持って行きますよ。長時間冷風で身体を冷やされると、本当に凍えるんです。冬用のインナー、アウター、冬用グローブ、シューズカバー、耳あて、ウィンドブレーカー等、全部です。春のウェアで指切りグローブだと、マジで死ねます(笑)。


あと、バカにできないのが新聞紙。新聞紙をインナーとアウターの間に入れるだけで、驚くほど暖かいです。新聞紙の威力はすごいですよ。荷物にならないので、ぜひ。


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■雨が降ったら、どうすれば?


雨天時のお手軽な防寒対策として、「雨ガッパを前後逆にして着る」って方法があります。ふつーの市販の雨ガッパでいいですよ。


なぜ前後逆かというと、前面のボタンのスキマから風が入って、ボワっと膨らむのを防ぐためですね。あ、当然見た目は悪いですよ?でも、ダウンヒルは格好なんか気にしている場合じゃないんです(笑)。


くれぐれも安全運転で。そして装備は抜かりなく!




ヒルクライムトレーニングの極意






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