素朴な疑問なんですが、「自転車のギアは、いったいどういう仕組で変速するのだろう？」ってみなさんは思いませんか？
我々は、105がついに11段化しただとか、パワーウェイトレシオがどうだとかって話を日常的にしていますが、そもそもなぜギアは変速するのか？なぜワイヤーを引いたり押したりするだけで、ギアが上に行ったり、下に移動するのか、不思議じゃないですか？
私は不思議だと思います。
私にとって、「リアのディレーラー、スプロケット、プーリーらの集合体」は、聖域とゆーか、素人がおいそれと手を出して良いものではないという考えだったのです。
そもそも、なぜ自転車のギアは変速して、プーリーは何のためにあるのか、詳しくおせーて、長尾さん！
最近、愛車（Vide）のクランクをデュラエースに替えたばかりで、うれし過ぎてローラーを回す長尾さん
そもそも、なぜプーリーというモノが存在するのか、そこから教えてくださいな。
まず、プーリーには2種類あって、ひとつはガイドプーリー。スプロケットに近いほうです。もうひとつがテンションプーリー。地面に近いほうのヤツです。
はいはい。
ガイドプーリーの役割は、チェーンを脱線させて変速させること。スプロケットの歯をよーく見ると、わかるんですけど、変速ポイントって箇所が一枚一枚にあって、そこで脱線させてギアを上げたり下げたりしてるんですよ。
わかりにくいけど・・・たしかに、ちょっとだけ違って見えるかも。
昔のチェーンには変速ポイントがなくって、変速するためにはその都度ペダリングのトルクを抜いてやる必要があったんです。いまはそうしなくてもギアチェンジしますけどね。
へえぇ、そうだったんだ。
余談ですけど、ヒルクライムしてて坂がきつくなってからギアを変えようとすると、ガリガリって嫌な音がしますよね？あれはチェーンによろしくないです。早め早めにギアチェンジしようねってのはそういう理由です。
なるほど。じゃあ、テンションプーリーの役割は？
文字通り、テンションをかけるため。チェーンって、どのギア比になっても、一定のテンションを保たなくてはいけないですよね？そうしないと、ダラーンとたれてしまいますから。テンションプーリーのおかげで、どんなギアとチェーンリングの組み合わせになっても、ちょうどいいテンションをキープしてくれるんです。
マウンテンバイクって、テンションアームがムッチャ長いじゃないですか？ロードバイクはそうでもないのに。この差はなに？
↑ マウンテンバイクのプーリーは、総じて長い。
それはスプロケットが大きくて、しかもチェーンリングもトリプルで、大きく変化するから。最大と最小の動きの幅がロードバイクよりはるかに広いので、それをカバーするために長めのテンションアームが備わっているんです。
フロントがアウターで、リアがインナーで一番軽いギア。つまり、もっともチェーンが伸びた状態なので、テンションプーリーが前方に伸びて張りを緩めている。
フロントがインナーで、リアはイチバン重いギア。チェーンが緩んでいるので、テンションプーリーが一生懸命縮こまることで、チェーンを伸ばしてテンションをキープしている。
あ、そういうことか！ 謎が解けた。
分かりました？ いやー、それにしても、自転車パーツって美しいですよね。カタログを眺めているだけで、ニヤニヤできちゃいますよ。ここには男のロマンが詰まっています。
そ、そうすか？
ボクは、自転車のパーツから完成車を想像して楽しみますよ。「このクランクに合うのはどのチェーンリングやろ？」とか、「このステムにはどのハンドルがマッチするかな？」って考えません？
ふつう、考えない（笑）。
シートピラーで妄想を膨らませてたら、いつの間にか自転車が丸っと生えてきちゃったことありますよ。気付いたら、組み上げていた（笑）。パーツから組むのがボクの趣味。余ったパーツをいかに無駄にせず、2台目、3台目に使いまわして行くかが、腕の見せ所ですよ！（ドヤ顔）
お、おう・・・。
こないだ、自分のロードバイク用にデュラエースのチェーンリングとクランクを買ったんです。いま使っているのはアルテグラなんだけど、重さを比べてみましょうか。クランク長が違うから、厳密にはフェアな勝負じゃないんですが・・・。よいしょっと・・・。
＜計測結果＞
・アルテグラ： 687g
・デュラエース： 634g
50gの差に倍近い値段をかけてしまうっ。これが男のロマンってヤツですよ。
・・・で、外したアルテグラのクランクとチェーンリング、どうするんすか？
どうしよう・・・（笑）。
サイクルパーツオールカタログ2015ー2016 
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