ロードバイクやミニベロのリアディレーラーに付いている小さい歯車的なパーツが2個あります。
上にあるのがガイドプーリーで、下にあるのがテンションプーリー。
ガイドプーリーはチェーンをカセットに沿って横移動させるためのもので、テンションプーリーはチェーンの張りをちょうどいいところにキープするためのもの。
両方のプーリーですが、使っているうちに摩耗していくパーツです。
今回は、プーリーの交換方法を解説しましょう。
ビニールを巻き込んでしまい、いかんともしがたい状況に陥った、中山のミニベロです…。
ちょうどいいタイミングで、中山のミニベロのテンションプーリーにビニール袋が挟まってしまったので、それを事例にして解説しましょう(笑)。
※素手では取れないレベル……。
脱着に必要なのはアーレンキーだけ。ただ、差し込んでそのまま回すだけではクルクル回転してしまうので、手のひらでしっかり抑えこみましょう。
外すと、差し込みピンやスペーサーが現れます。チェーンはダラーンとさせたほうが作業はしやすいですね。なお、これらのどれがなくてもちゃんと回転しませんので、作業するときは手元にお皿を用意しておくとよいでしょう。
プーリーさえ外してしまえば、絡まっていたビニール袋はいともかんたんに取れます。これで一件落着。
ついでなので、パーツクリーナーでキレイにしてしまいましょう。プーリーは自転車パーツの中でもっとも高速回転するので、汚れがたまりやすい場所なんですよね。
ちなみに豆知識ですが、105のテンションプーリーとアルテグラのとではひとつ決定的な違いがあります。それは、「アルテグラ以上だとシールドベアリングが内蔵されている」ということ。105以下はベアリングは装着されていません。こんな目に見えない部分にも差があったとは・・・。伊達に高いだけ無いんですね。
※ちなみにこれはアルテグラのテンションプーリーです。
交換時期ですが、テンションプーリーもガイドプーリーもだいたい同じスピードで劣化していくものなので、交換するときは両方1度におこなうことをオススメします。工賃も、1回分で済みますしね。
ひとつ提案ですが、交換するとき、カラープーリーにしても面白いですよ。KCNCのようなサードパーティ製でラインアップされてますので、デザイン上のアクセントになるでしょう。ただし、歯数が異なるとうまく変速しなくなる場合があるので、純正以外に手を出すときは、相性を店員さんに確認したほうがいいでしょうね。
さて、キレイにし終わったテンションプーリーを戻すとき、忘れがちなのが「回転方向を逆にして取り付けてしまう」ことです。
そう、"テンションプーリーは回転方向が決まっている”んです。矢印で確認できますので、回転方向をしっかり合わせてください。なお、ガイドプーリーには決まった回転方向はありません。ややこしいですね(笑)。
最後にもうひとつ注意事項。
ご自分でプーリーの脱着をすると、締め付けが甘くて徐々に緩んでくることがあります。ですので、しばらく走ってみてから、再度増し締めをしてください。もしかして、緩くなっていることもあります。
走行中にプーリーが外れると、ケージにがっちりと食い込んで、ケージが使い物にならなくなります。そうなってしまうと、ケージの取替えもしくはリアディレイラーの総交換になってしまいますのでご注意をば。
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