【ロードバイクの素朴な疑問】 チェーンに向きって、方向ってあるの?

ふと思ったのですが、ロードバイクのチェーンって進行方向ってあるのでしょうか?あるいは裏表ってあるのでしょうか?


一見、どっちから回転させても回りそうな気もするのですが、念のためもあるので、長尾さんと小屋敷さんに確認してみました。


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チェーンの方向はちゃんと決まってますよ。10速も11速も、両方です


「あ、やっぱあるんだ。見た目だけではわからないものだね」


じゃあクイズです。どっちが表で、どっちが裏かわかります?


「いやー、どうだろう?わからないなあ」


文字の刻印がされているほうが表。つまり、外側を向きます。10速のチェーンだとわかりやすいですが、内側は肉抜きがされているんですよ。ホラ


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※こっちは裏側(内側)




「本当だ。肉抜き側が内側ね」


じつは初めてチェーンを自分で交換したとき、肉抜き側を”かっこいいなぁ。こっちを外側に向けてやろう”ってハメて、失敗したことがあります(笑)


「肉抜きされているのって、シマノのチェーン全部に当てはまるの?」


ティアグラ以上ですね。なので、SORAには施されていないです


「裏表を逆に装着してしまったら、どうなってしまうのかな」


一応回転はしますが、変速がムチャクチャしにくくなるので、すぐ分かりますよ


「でも、初心者の人が初めて交換したりすると、裏表のルールを知らずに、あべこべのまま走っているかもしれないですね」



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※裏表の存在って、気にしたこともなかったな……





初心者ではないですが、うちの店長が一度やらかしてますね。”自分のバイクが変速しにくくなったよ〜、なんで〜”って騒いでいたからチェックしたら、チェーンを逆に装着していたことがあります(笑)


「変速のしにくさですぐに気がつくとは思いますが、そもそもルールの存在を知らなかったら、原因特定に時間がかかるでしょうね」


それはあるかもですね……ところで、肉抜き処理がされているのは10速までですよ。現行の11速モデルのチェーンは肉抜きはされていません。デュラエースでも


「あら、じゃあグレード感の差は何かしら」


コーティング処理、ですね。デュラエースになるとシルテックコーティングがインナー、アウター、ピンすべてにされているんですよ」


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※写真はデュラエースのチェーンではありません。ちなみにシルテックコーティングとは、摺動抵抗を低減するテフロンコーティングが施されており、駆動抵抗の低減とスムーズなシフティングを両立してくれます。





「へえええ、じゃあかなり手間暇がかかっている、と?」


そこがコストの差でしょうね。肉抜きされていない理由はハッキリは知りませんが、チェーンの幅がせまくなって、肉抜きすると剛性的に耐えられないのかもしれません


そうそう、コーティング以外に、デュラエースはピンが中空なんですよ。若干ですが、軽量化にもなってます


「中空ってことは……ストローのように空洞になっているってこと?」


そうです。まあ、チェーン1本で生まれる重量差は大したことはないですけどね(笑)


チェーンを交換しただけでは、走りの変化を感じるのは……厳しいでしょうね。チェーンだけではさすがに劇的な変化はおきません


「でも、さすがぼデュラエースもチェーンだけなら安いから、ここからコンポーネント交換をするのもアリかも(笑)」


その一歩がさらなる泥沼につながっているのですよ……という冗談はさておき、アルテグラとの価格差も大したことない(1,000〜1,500円ていど)ので、経験として1回トライしてみるのは面白いと思いますよ


「はーい」



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