自転車マガジン by ハクセン鳩ヶ谷 : ハクセン鳩ヶ谷店長の2016年の抱負、展望、そして野望

1973年に創業したハクセン鳩ヶ谷は、2016年で満43年を迎えます。

1973年は昭和48年。かなり昔のような気がしますね。いや、実際昔ではあるんですが。1973年といえば、映画「ゴジラ対メガロ」とか、「仁義無き戦い」とか、「男はつらいよ寅次郎忘れな草」が封切られた年ですよ。（え？全部知らない？）

43年間、鳩ヶ谷市（今は川口市）で自転車ショップを切り盛りしてきた店長に、2016年の抱負と展望を語ってもらいました。

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「抱負と展望？　たいそうはものはないけれど、なるべく沢山の人に自転車の楽しさを知ってほしいね」

「楽しさを知ってほしい……その心は？」

「自転車は理屈や説明じゃなくって、乗らないと本当の面白さってわからないじゃない？　乗ればわかるけど、乗らないとなかなか実感できないものだから」

「それはありますね。僕もダホンにまたがって漕いでみるまでは、こんなちっこいタイヤで走るんかいなって半信半疑でしたし」

「でしょ？でも乗ったら、イメージかわったでしょ？」

「変わったどころか……衝撃受けましたよ。ミニベロってこんなにスイスイ走るものなんだっ！高校生の頃に乗ってたママチャリとは比べ物にならんって思いましたもん」

「だから、ハクセン鳩ヶ谷では、基本的にお店あるどのバイクも試乗できるようにしてるの。新車も、アウトレットも、ぜんぶ乗ってOKだよ」

「それができるお店って、あまりないですよね。というか、たいていの場合、乗るのは許されない……」

「お店によってやり方はさまざまだからなんとも言えないけど、このお店に限っては、やはり心ゆくまで乗って、触って、確かめてほしいの。よくわからないまま買って、結局乗らなくなってしまったのでは、もったいないし、僕も申し訳ない気持ちになってしまうからね」

「ところで、2015年でよく売れたミニベロの傾向ってあるんですか？」

「ダホンもTernもまんべんなく売れているけど、傾向としては、フロントダブルのモデルが人気だね。たとえば、ダホンのVisc P20 はとくに人気だったよ」

「フロントダブルのギアがあるモデルが人気……と。しかし、なぜにフロントダブルが？」

「川口市とか、鳩ヶ谷とか、越谷とか、蕨、さいたま市、戸田あたりは平坦で、フロントシングルでも問題ないんだけど、ミニベロを旅のお供にしたい人、山に持って行きたい人、電車で輪行してアップダウンのある地形で楽しみたい人にとっては、フロントシングルでは心細いものなんだよね。そのことを理解してて、最初からフロントダブルを選ぶお客さんが増えているよ」

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※こちらは、同じく人気のVerge P20（Tern）

「でも、フロントシングルを買っておいて、後々ダブル化って方法もありますよね？」

「それでもOKだよ。でもね、購入後にダブル化するのって、地味に出費になるんだよ。シフター、インナーの歯、ワイヤー等が必要なのは当然として、BB交換を強いられる場合もあるんだ。あと、フレーム形状によっては、フロントメカの台座が設置できない場合もある」

「えぇっ！BBを交換しなくちゃいけないことってあるんですか？」

「そういう場合もある。で、なんだかんだで、２～３万円の出費になってしまうものなんだ」

「だったら、最初からダブル化されたモデルを選んでおくってのは、賢い判断なのかもしれないですね」

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※手前はフロントシングルです。

「うん。だから僕はよっぽど”平地でしかゼッタイ使いません”という方でない限り、フロントディレイラーがダブルのモデルをオススメしているね」

「ちなみに、ミニベロって2台めの需要が多いんですか？すでにロードバイクを持っている人が、気軽に乗るためにミニベロも持とうとする…的な」

「それが多いパターンかな。でも、ミニベロへのこだわりと愛情が激しすぎるお客さんも多くって、ミニベロだけを何台も保有していたりもするね（笑）」

「まあ、私も2年ちょっと前までは、ミニベロにしか興味なかった人間ですからね（笑）。いまはロードバイクと2台体制ですが」

「あと、話はちょっと逸れるんだけど、ミニベロに限らず、自転車に乗るときにケンケン乗りする人っているでしょ？片足をペダルに乗せて乗る方法の」

「ああ……ママチャリでやっている人はよく見かけますね。それがなにか？」

「あの乗り方は自転車に優しくないから、くれぐれの謹んでほしいね。BBに負荷がかかって、故障の原因にもなちゃうからね」

「たしかに！　私はしませんけど、知り合いがやってたら注意します」

というわけで、ハクセン鳩ヶ谷店長ノ2016年の抱負は、「たくさんの人に自転車の楽しさを伝えていく！」でした。今年もよろしくお願いします。

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