ちょっと前に新型デュラエースがリリースされ、つい最近は新型アルテグラ(8000系)が発表されました。コンポーネント好きとしては見逃せないニュースです。
シマノの電動コンポーネントには「シンクロシフト」という名の新しいテクノロジーが採用されているそうなのですが、どんな技術なのでしょうか。どんなメリットがあるんでしょうか。
長尾さんに教えてもらいました。
「前回、シンクロシフトの話が出かかったとこで終わったのでその続きなんですが、いったいどういう技術なんですか」
「ざっくばらんに言ってしまうと、右手(リアディレイラー側)のシフトだけでフロントも操作できてしまうんですよ。乗り手がいちいち考える必要なく、フロントメカがインナー、アウターに切り替わります」
「えっと、それってもはやフロントメカの操作が必要なくなるってこと?」
「
簡単にいうとそうですね」
※写真は6800系アルテグラです
「右手だけでフロントも動かせるってことは、前後のギアはどのように動くんですか?」
「シームレスに継ぎ目なく動くと考えてください。フロントをインナーからアウター、アウターからインナーに上げ下げすると、いっきにギア比が変わってしまいますよね」
「まあ、そういうもんですよね。当たり前というか」
「その当たり前が、そうでなくなります。シフトアップとダウンの動きに合わせ、ベストのタイミングでフロントディレーラーが動き、継ぎ目が発生しなくなるんです」
「・・・自動で?これまでって、坂の上り下りでフロントを動かして、しかもギア比も脳内で考えて最適化しなくちゃなりませんでしたが、そうでなくなるってことですか」
※こちらはふつうのワイヤー式フロントディレイラーです
「
そういうことです。ちなみにですが、シンクロシフト機能をオフにすることも可能ですよ」
「わざわざオフにする人っているのかな」
「あまり考えにくいですね。お好みに合わせてカスタマイズできます。ただ、せっかくの新機能なので、個人的には使うことを勧めたいかな」
「このシンクロシフト、すごいじゃないですか。カンパニョーロとかスラムの電動コンポーネントでも同じ機能ってありましたっけ?」
「いえ、ないです。今のところ、シマノだけですね。もともと、シマノのSTIが先に登場して、それにカンパニョーロが追随し、やがてスラムが市場参入してきた背景があるので、シマノに一日の長があります」
「そっかー、電動コンポーネントにするってのも面白そうですね」
「ですね。まあ、電動デュラエースは相当に高いですけど、電動アルテグラなら機械式のデュラエースとほぼ同価格か、あるいはちょっと安いくらいで実現可能です」
「ううむ、機械式のデュラエースか、電動アルテグラか、悩ましいところですな」
「存分に悩んでください(笑)」
※6800系アルテグラだって、大したものですよ…
「あのですね…今使っている6800系アルテグラのブレーキだけ残して、それ以外を新型8000系のアルテグラにするってことは可能ですか?それなら、少しは安く組むことができるかなと」
「はい、大丈夫です。シフターは当然交換になりますが、旧型アルテグラとの互換性はありますので、問題なく使えます。ただ、ブレーキだけ旧型って、ちょっとカッコ悪いというか、アンバランスに見えません?(笑)」
「まあそりゃそうですが・・・」
「どうせなら、行ってしまいましょう。丸ごと電動アルテグラにしちゃいましょう」
「むっさ心が揺れていますんで、
ちょっと検討したいと思いまーす!」
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