自転車のタイヤにおけるTPI、ケーシングとはなんなのか

自転車のタイヤは基本的に真っ黒で、どれを見ても「太さ以外に違いがよくわからない…」となってしまうかもしれません。たくさんのラインナップの中から用途にマッチしたタイヤを選ぶのはカンタンではないでしょう。

 
タイヤは消耗品とはいえ、それなりの価格がするので失敗はしたくないもの。他人のインプレや使用感を聞いてみる、あるいはネットで検索する…のも一案ですが、それ以外にTPIを気にしてもよいかもです。
 


20160130_175723








TPIってなんじゃらほい?という感じかもしれませんが、タイヤのケーシング(繊維)の量を表す数値です。「Thread Per Inch」の略ですね。
 

タイヤの繊維ってどこのことを指しているの?と思う方のためにタイヤの断面図で説明しますと、ケーシングとはタイヤのうちがわのことで、外からはみえません。(外にあるのはトレッドやリムにひっかけるビード)



20161002_152551



 
ケーシングはタイヤを形つくるもので、TPIは1インチの間に何本の繊維が入っているかを意味します。TPIの数値が高いほど一般的には「良いタイヤ」とされます。ロードバイクのタイヤの中には200とか300とかあったりもしますね。

 
ちなみに、メカニックの長尾さんとネガミンくんによると、

 
TPIを気にしてタイヤを購入される人はあまりいないですね

 
とのことなので、そこまで細かく気にする必要はないかもですが、知っておいて損はないでしょう。

 
一般的にTPIの数値が大きいほど繊維が多いぶんしなやかに作れ、薄くなり、軽量で転がり抵抗も低くなる…けいこうがあります。良いことづくめのようですが、耐久性は低くなるというデメリットもあるのでお忘れなく。

 
傾向として書いておきますと…

 
■TPIが高いタイヤ
・繊維が細くて数が多い
・柔軟でしなやか
・剛性は低め


■TPIが低いタイヤ
・繊維が太くて数が少ない
・やや硬め
・剛性が高い
・低めの空気圧でもタイヤの変形が少ない
 
 
あと、TPIが高いと乗り心地がしなやかになる・・・と書きましたが、必ずそうというわけでもなく、TPIが高いのに硬めだったり、その逆ということもあります。その理由は「タイヤそのものを構成するゴム(コンパウンド)の性質や特性」にも影響されるから。
 

柔らかめのコンパウンドならTPIが低めでもしなやかに感じますし、その逆もしかり。

 
ただ、TPIがすべてのタイヤのパッケージに記載されているかというと実はそんあこともなかったりしまして、未記載のモノも少なくないです。(メーカーによっては公表すらしていないことも)
 
 
 

20180503_111437
/記載してない場合も・・・\




20180503_111356

/これは記載されてます\


 
 
タイヤメーカーのvittoria公式サイトにくわしい数値が紹介されていますので、引用しておきますね。体重とバイクの重さ、タイヤのTPIによって適性空気圧を割り出せる表があります。


20180506_20h06_33




あくまでVittoriaのタイヤが対象になるので、ここの数字が絶対!とは言い切れませんが、ある程度の参考にはなるかなと。
 

 
 
〒334-0011 埼玉県川口市三ツ和1-9-24 
TEL 048-281-0926  FAX 048-281-0985 
メールアドレス h-hakusen@ace.ocn.ne.jp