自転車のタイヤは基本的に真っ黒で、どれを見ても「 太さ以外に違いがよくわからない…」 となってしまうかもしれません。 たくさんのラインナップの中から用途にマッチしたタイヤを選ぶの はカンタンではないでしょう。
タイヤは消耗品とはいえ、それなりの価格がするので失敗はしたくないもの。 他人のインプレや使用感を聞いてみる、 あるいはネットで検索する…のも一案ですが、 それ以外にTPIを気にしてもよいかもです。
TPIってなんじゃらほい?という感じかもしれませんが、 タイヤのケーシング(繊維)の量を表す数値です。「Thread Per Inch」の略ですね。
タイヤの繊維ってどこのことを指しているの? と思う方のためにタイヤの断面図で説明しますと、 ケーシングとはタイヤのうちがわのことで、外からはみえません。 (外にあるのはトレッドやリムにひっかけるビード)
ケーシングはタイヤを形つくるもので、 TPIは1インチの間に何本の繊維が入っているかを意味します。 TPIの数値が高いほど一般的には「良いタイヤ」とされます。 ロードバイクのタイヤの中には200とか300とかあったりもし ますね。
ちなみに、メカニックの長尾さんとネガミンくんによると、
「TPIを気にしてタイヤを購入される人はあまりいないですね」
とのことなので、そこまで細かく気にする必要はないかもですが、 知っておいて損はないでしょう。
一般的にTPIの数値が大きいほど繊維が多いぶんしなやかに作れ 、薄くなり、軽量で転がり抵抗も低くなる…けいこうがあります。 良いことづくめのようですが、 耐久性は低くなるというデメリットもあるのでお忘れなく。
傾向として書いておきますと…
■TPIが高いタイヤ
・繊維が細くて数が多い
・繊維が細くて数が多い
・柔軟でしなやか
・剛性は低め
■TPIが低いタイヤ
・繊維が太くて数が少ない
■TPIが低いタイヤ
・繊維が太くて数が少ない
・やや硬め
・剛性が高い
・低めの空気圧でもタイヤの変形が少ない
あと、TPIが高いと乗り心地がしなやかになる・・・ と書きましたが、必ずそうというわけでもなく、 TPIが高いのに硬めだったり、その逆ということもあります。 その理由は「タイヤそのものを構成するゴム(コンパウンド) の性質や特性」にも影響されるから。
柔らかめのコンパウンドならTPIが低めでもしなやかに感じます し、その逆もしかり。
ただ、 TPIがすべてのタイヤのパッケージに記載されているかというと 実はそんあこともなかったりしまして、 未記載のモノも少なくないです。( メーカーによっては公表すらしていないことも)
/記載してない場合も・・・\
/これは記載されてます\
タイヤメーカーのvittoria公式サイトにくわしい数値が紹 介されていますので、引用しておきますね。体重とバイクの重さ、 タイヤのTPIによって適性空気圧を割り出せる表があります。
あくまでVittoriaのタイヤが対象になるので、 ここの数字が絶対!とは言い切れませんが、 ある程度の参考にはなるかなと。