サドル選びに正解はないっていうのはロード乗りならわりと常識ではあるのですが、そうでない人にとっては暴論かもしれません。
なんせ、買って使ってみないと合うか合わないかがわからないのですから。
ただ、それだとお金がかかってしまうので、もうちょい正解率を上げたいところでしょう。ということで、セオリー的なものがないかどうかをハクセン鳩ヶ谷メカニックの長尾さんと小屋敷さんに教えてもらいました。
「サドルについては我々もこれだっ!って断言ができないんですよ。人それぞれなんで、本当に」
「それはわかります。わかるんですが、あえてのセオリーとかを聞きたくってですね」
「一般論だと女性は骨盤が広いのでサドルもそれに合わせて幅広にしたほうがいいってのはあります」
「それって、男性が使うと逆にまずいんですか?」
「使えなくはないですよ。ただ、内腿に当たってしまうって可能性は高い。なので男性はやや狭、、つまりスタンダードなサドルがいいでしょう」
「トライアスロン用のショートサドルを使うのはどうなんでしょう?メカニック的に見てありか無しか」
「うーーーん、ちょっと話が逸れますが、MTBではショートサドルってありえなくって。なぜならまたでサドルを挟んでコーナリングではコントロールするからなんです」
「へーーー、そうなんだ」
「タイムトライアルだとそんなに激しくコーナーは攻めないですよね?なのでショートでも問題ないんでしょう」
「つまり、ロード用としてならアリだと?」
「断言できないけど、それで解消される違和感もあるでしょうね。ただ、サドルを交換する前にはそもそものポジションを確認したほうがいいと思います」
「それは、、、ポジションがいびつになっているせいで痛みを感じることもあるから?」
「そうです。初心者はサドルをやたらと上げたがる癖があるので、そういうことをしていないかどうかをショップでチェックするだけでもいいかと」
「そうなんだ・・・。ところで、穴開きタイプとか溝があるタイプってあるじゃないですか。あれを使えば痛みは全部解消するんじゃないですか?当たらないんだから痛みはない・・・という理屈なんですが、合ってます?」
「これがそうとも限らない。溝に股間の肉が挟まってしまって痛い、むしろ平面タイプのサドルが合うって方もいらっしゃるんですよ」
「うーむ、そうなんだ。サドル選びはほんま奥が深いっすね・・・。あ、話は変わりますが、カーボンレールってどうなんでしょう?カーボンなので乗り心地が快適、、、なんでしょうかね」
「いや、カーボンは断面がチューブ状になってなくって完全なる芯状なんですよ。なので一般的にはかなり硬いと思ってください」
「げ、イメージとぜんぜんちゃう・・・」
「ただ、ベース部分、、、が柔らかいと乗り心地はいいです。なので、レールだけで判断しないでください。たとえば中山さんが使っているプロロゴよりはセライタリアのSLRはベースが少々柔らかいんですよ」
「ほほう、、そうなんですね」
「サドルも厚ければいいとか、見た目で判断しがちですけど、そんなことはないんです。サドル選びで迷ったらメカニックに質問してみましょう。沢山の知見を持っているはずですから」
「はーい」
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