2020年のロードバイクの新型モデルを見ておりますと、かなりディスクブレーキの割合が高くなってきているな・・・と感じます。メーカーによっては、はっきりと「上級グレードはディスクにする」とか「リムブレーキモデルは作るけど、下位グレードのみ」って明言するとこもありますし。これも時代の趨勢なのでしょうか。
ということで、ディスクとリム、どっちのブレーキを選べばいいのかってのは消費者の最近のもっともHOTな検討課題なわけですが、そのへんについて長尾さんはどう考えているのか・・・?
本人に聞いてみました。
「正解はないので本人の好きなようにってのが正直なところですが、リムブレーキにずっと乗ってきていて、パーツとかホイールとかをすでにお持ちなのであれば、リムブレーキを継続利用でいいと思いますよ」
「まあそうおなりますよね。機材がガラッと変わってしまうと、せっかく持っている機材が使えなくなってしまいますもん」
「これからゼロからロードバイクを始めるってことであれば、個人的にはディスクブレーキもアリかなと。数年前に比べてホイールの選択肢も増えていますし」
「うむうむ」
「コスト的なとことか、メンテナンスについてはディスクブレーキは少々かかりますけどね。でも、そんなに気にするレベルじゃないです」
「年1のエア抜きは発生しますよね。油圧ブレーキだと」
「年1やれば十分です。もうちょっと長くは持つと思いますが」
「エア抜きしたほうがいいサインって、使ってて兆候はわかるものですか?」
「レバーを握り込めてしまったらもうやったほうがいいです。まあ、そうなる前の段階でお店に持ってきてほしいですが(笑)」
「もう、油圧ディスクブレーキが定番というか、スタンダードに代わるんでしょうかね?」
「うーん、そこはまだなんとも言えないかも。というのも、自転車のテクノロジーって流行り廃りがあるし、華々しく登場した規格が数年で淘汰されることもあるし」
「そうなんだ・・・」
「たとえばMTBの世界ではそういう例が多くって、2000年代にはかつてダウンヒルレースで24インチが定番でした。今からするとちょっと信じられないですが、それがよしとされた時代もあったわけです」
「未来から過去を振り返れば、なんでそうんなことをしていたんだろう?って思うこともありますよね。自転車に限らず」
「ちなみに、いまはふつうのサイズでダウンヒルはやっているはず。まあ、あまりごちゃごちゃ考えても結論は出ないし、何が残るか残らないかなんて我々業界の人間もわかりません」
「つまり、先を完全に見通そうとするのではなく、今時分がこれだって信じられるモノを買えばいい?」
「そうです。もしも使っているテクノロジーが廃れたら、その時考えればいい。代替手段はあるでしょうし、心配するような最悪の事態にはならないものです。キーワードは”今を楽しむ姿勢”です」
「じゃあ、私は次のカーボンロードバイクはディスクにしたいなってなんとなく本能で考えているんですが・・・」
「その本能に従いなさいっ!」
「は、はいっ~!」
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