臼式のシートクランプは固定しにくいのか?

ふつう、ロードバイクのシートポストはクランプでぐっと挟んで締め付けることで固定するわけですが、臼式というものもあります。
 

エアロ系のシートポストによく見られる固定方式で、見た目がスッキリ。ちょっとスマートでかっこいいです。

 
構造としては、ドアのストッパーよろしくクサビ状に入れ込むわけなんですが、モノによってはシートポストがずり落ちていく…こともあります。

 
どういう理由なのか?どう防げば良いのか?を長尾さんに訊いてみました。
 

 

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後ろ姿で失礼します。。。





「クランプの固定力が高いのはまあそうなんですが、臼式だから固定力が弱いわけじゃないんですよ


「え、そうなんですか。てっきり構造上のデメリットがあるのかと思っていました」


きちんと精度が出ているって条件ですが、固定力はちゃんとしています。ドアストッパーのようにクサビが入っている要領で、しっかり止まります
 



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「でも、滑るのか、落ちるのか、困っている人もけっこういるんですよね。どういう理由が考えられますかね?」


シートポストが丸い形状であれば、シートポストの精度はまず問題ないはず。なぜなら丸型は精度が出しやすいので


「となると…フレームに問題があることも?」


ありえますね。べつに高いフレームだから特別に精度が高いってことはなくって、もう本当に時の運とか、個体差とかです


「それは辛いな…シートポストが不良だったくらいならまだ諦めも着きますけど、高級なフレームを買ってた場合、どうしようもないじゃないですか」

 


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まあ、シートポストの表面が滑り止め加工されたものを使うとか、適正値でピンを締めているか…とか、いくつか確認はしますよ


「はいはい、あとは滑り止めのファイバーグリップ的なのを塗って対処するのもアリですよね?」


アリですが……あれを塗ってもダメなときはダメだったりします」
 
「え~~~~~!だって、あれってそういう目的の製品なんじゃ?」


そういうこともあるんです……なので過信しないでください


「ぜんぶチェックして、打てる手はぜんぶ打ったとして、もうこれはフレームの精度が出ていないのでどうしようもない…ってなったらどうしましょ?」
 

慌てないでください(笑)。まあ、なんとかなりますし、なんとかします。たとえばですが、両面テープで紙やすりをピンの部分に微量に貼って、それで密着させる…とか




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「へ~、そんな方法があるんだ。でも、貼りすぎるとそもそもシートポストの径が合わなくなって、入らないこともあるのでは?」


そうそう、あります。なのでそのへんは職人技と言うか、細かな作業ですのでメカニックに任せてほしい部分です


「なるほど~、それを聞いてちょっと安心しました」


あとは、トルクレンチは持っておくといいかもです。適正値で締められていないだけってオチもありえますので


「はいっ!ずっと持っていなかったので、1セット自分でも持っておこうと思います!」


 
 
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