機械式と油圧式のディスクブレーキでは何が違うのか?機械式のメリット、デメリットについて

昨今はディスクブレーキ真っ盛りですが、その中の中心は当然ながら「油圧式ディスクブレーキ」。

 
そこそこのお値段の中級クラス…以上の完成車であれば、油圧式がついてくるのがほとんど。モノが良いのは分かるのですが、高かったり、整備性に難あり…という点はありますね。

 
エントリーモデルには機械式も使われていますし、メリットもあったりします。

 
今回は長尾さんに機械式のメリット、デメリットも交えて両者を比較してもらいました。



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機械式は、ワイヤーを引っ張ることでディスクブレーキパッドが動作して、ディスクローターを挟みます。制動力はじつはそこそこ協力で、油圧式と大差はないですよ


「そっか、機械式も制動力は十分なんですね」


で、最近主流の油圧式は、オイルの圧力を使ってパッドを押し出して動作させるブレーキ。 機械式と制動力はほぼ同じですが、ブレーキの引きが軽くなるので、ブレーキレバーをラクに引けますね


「 握力の弱い女性にはオススメできるのが油圧式、ですね。 走行距離や環境によって変わると思いますが、メンテ作業の頻度は…」


1年から1年半程の頻度で交換が一般的ですかね~



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「機械式と油圧式のメリット、デメリットでいうと、機械式はどうですか」


整備がしやすいのが機械式のメリット。仮にワイヤーのトラブルが発生したとして、ふつうの自転車ショップでも交換とか調整作業はやってもらえるでしょう


「そこは最大の安心ですよね。油圧式だと、何かあったら自己解決が不可能だもんな~。飛行機輪行とか、ちょっと怖いのでする気にはなれないですもん」


あとはコストパフォーマンスがよい、ですね。交換作業もパーツ料金もそうだけど、本体価格そのものも安く済みます



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「とりあえずディスクロードを買う、そこまでハマるかどうかわからない・・・って人は機械式でも十分かも」


ソレでいいと思いますよ。雨天のブレーキの効きの良さはどっちにも共通するし、Vブレーキより制動力も高いので、機械式でもじゅうぶんにロードバイクを楽しめます


「ホイールを外したとき、スペーサーをいれておかねばならないのは油圧特有の扱い方、ですよね?」


そうです。 タイヤが外れた状態でレバーを握ってしまって、ピストン同士がくっついてしまう現象を防ぐ必要がありますから


「油圧はなにかと面倒なことが多い気がする」


エアーが中に入れば、エアー抜きが必要になるし、油の劣化や消耗によってもエア噛みしてしまいがち。よって、定期的な交換は必須です。とはいえ、機械式はワイヤーが伸びることが当然ありますが、油圧式だとそもそもワイヤーがないので、そういったメンテナンスは不要ですね




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「 ローターとパッドは油が厳禁なのは、機械式も油圧式もいっしょですよね?」


ですです。音鳴りの原因になるので、扱いの際は直に触らないように。触る必要があるときは、グローブなどを着用してください


「引きが軽いってこと以外に、油圧式のメリットってありますか?


オイルなので、ワイヤリングの取り回しが複雑になっても問題になりにくいってのがあります。物理的なワイヤーだと制限がかかるのが、液体ならではのメリットですね


「最後にひとつ質問! 油圧式ディスクブレーキを買ったハクセン鳩ヶ谷のお客さんのなかで、やっぱ機械式ディスクブレーキのほうがいいやって戻すことってありますか?」


それは1件もないですね。油圧式の快適性を知ってしまったら、もう機械式には戻れない…のが実情なんでしょうね~
 


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※そういえば、筆者も油圧式から機械式につもりは……無いですね(笑)。




 
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