最近のロードバイクでは、コンポーネントの電動化がかなり一般的になっています。
私の周囲のロードバイク仲間を見渡しても、5人に1人くらいは電動化している人がいますので、徐々に浸透しているんだなと感じます。
とはいえ、ワイヤーに比べるとやや高価ですし、電子機器でもありますし、「取り扱いに気を使うのかな?どうなのかな?」という不安もありますよね。そこで、ハクセン鳩ヶ谷の長尾さんと恥ずかしがり屋(顔出しはしたくないらしい)のスタッフTさんに、「電動コンポーネントって、ぶっちゃけどうよ?」って話を聞いてみました。
「BOMAのRASOA(ラソア)を電動アルテグラで組んでまーす」
■電動化のメリットって?
長尾
「ハッキリ言うと、電動化ってメリットばっかりですね。まず変速のタッチが軽い。長距離走ってて疲れているときのフロントディレーラーの変速って正直ストレスでしょ?電動だとワンタッチでミス無くシャキッと変速してくれて、すごくラクです」
※ライトで照らしながら配線作業・・・。
Tさん
「ワイヤーも伸びないし、調整不要だし。唯一のデメリットというか、ワイヤーにはない作業が”充電”ですね。でも、デュラエース(7900系、1世代前)では1000キロ、アルテグラ(6700系)でも800キロって称されていたわけで、1回の充電で相当走れますよ」
長尾
「仮に電池が切れたら、シマノだと変速ができなくなります。なので、ギア固定で帰ってくるしかない(笑)」
Tさん
「残りの電力を示すインジケーターもあるし、気をつけていればまず切らしちゃうことはないと思うけど」
長尾
「まあ、距離と電池消耗って必ずしもイコールではないけど、そういう方法でしか、メーカーも表現できないですしね。あくまで一般的な使用でそれくらい走れるって意味です」
※配線と格闘する長尾さん
■電動コンポの作業は充電だけ?
長尾
「あと、電動コンポだと”アップデート”って作業が発生しますね。メーカーがときどきアップデートするんですけど、機能が新しく追加されたりするんです」
Tさん
「長押しで多段変速できるとか、左右でギアを入れ替えるとか、新しく機能が追加されたら、アップデートをかけてやらないと対応できない」
長尾
「アップデートするためにパソコンは必要になるんですけど、そういう作業ってしょっちゅうあるわけじゃないし、お店に頼んでしまえばいいと思いますよ。手数料も安いですし。もちろん、アップデートせずにそのまま乗っていても問題ないです。ふだんのお手入れは、ワイヤーと同じ。とくに変わったメンテナンスってのはないです」
Tさん
「あとね、電動のいいとこって、”トルクをかけながらでも変速できる”んです。ワイヤー式の普通のロードバイクの場合、変速する瞬間ってちょっと力を抜いてやるじゃないですか。電動だとモーターが変速するので、トルクをかけながらでもスムーズに動くんですよ。なので、ヒルクライムで負荷をかけながらでも、ワイヤーより変速がしやすいです」
長尾
「でも、変速するときは、トルクをかけ過ぎない方がいいですよ(笑)」
Tさん
「まあね。そりゃ、そうだね」
長尾
「個人的には電動化しない理由はないですねえ。僕自身も電動アルテグラを使ってますし。予算との相談になると思いますが、どっちでも構わないっていうなら、ボクは断然電動をオススメしますよ」
■ひとつだけあった、電動コンポのデメリット
Tさん
「でも、電動コンポって、ワイヤーに比べて組むのに時間かかるよね(苦笑)」
長尾
「そう、電動コンポは組むのが手間ではあるんですよー。部品点数も多いし、配線も複雑。まー、時間がかかるんですワ。正直、最近の私の仕事量はハンパない・・・(笑)」
※BB近くにリアブレーキを装着する様子・・・
長尾さんのボヤキが始まったので、このへんでおしまいにしましょう。お店は組むのが大変だけれど、ユーザーにはメリットが大なのは、どうやら間違いなさそう(笑)。
中山は、アルテグラのワイヤー(6800系)ユーザーなんですが、こういう話を聞いてしまうと、電動化したくなりますねえ。でも、まだこのコンポにして半年しか経っていないし、もうちょっと使ってから考えようと思います。
※中山のBOMA の Refale(リファール)。まだ1,000キロしか走ってないので、愛用のアルテグラ(ワイヤーの6800系)はすこぶる快調です。
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