カンパニョーロの定番アルミクリンチャーホイールといえば、ゾンダ、ユーラス、シャマルです。
G3と呼ばれる独特の組み方が特徴で、デザインが秀逸。ちなみに中山はゾンダを愛用していまして、見た目も性能も満足しております。あと、価格もお手頃。
高い順に並べると、上からシャマル、ユーラス、ゾンダです。ぱっと見は似ているわりに、価格はけっこう差があるので、「いったい、違いはなんだろう?」と疑問に思う方もいるんじゃないでしょうか。
この3つのホイールの違いを、長尾さんと小屋敷さんに聞いてみました。
<それぞれの3つの違いはなに?>
長尾 「3つとも、リムは同じものなんですよ。違いはハブとスポークの材質」
小屋敷 「だから、ぱっと見が似ているというのは、まったく正しいんです」
中山 「そーなんだ、リム以外で差がついているんだ。で、その差って?」
長尾 「スポークでいうと、一番安いゾンダはステンレス製で、ユーラスとシャマルがアルミ製」
中山 「何が違うの?」
長尾 「カンタンにいえば、アルミのほうが硬くて軽い」
小屋敷 「ステンレスは鉄の一種ですからね、重さではほんの少しだけ不利」
※上はシャマル。長尾さんの愛車、BOMAのVideに装着されています。
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※参考情報
■アルミニウムとは?
アルミニウムの比重は2.7。鉄(7.8)や銅(8.9)と比べると約1/3。自動車、鉄道車両、航空機、船舶、コンテナなどの輸送分野でも使われている。
比強度(単位重量当りの強度)が大きいので、輸送機器や建築物の構造材料としても使われる。純アルミニウムの引張強さは大きくないが、マグネシウム、マンガン、銅、けい素、亜鉛などを添加して合金にしたり、熱処理を施すことで、強度を高くできる。
■ステンレスとは?
もともとハガネ(精練された鉄)の仲間。鉄(Fe)を主成分(50%以上)とし、クロム(Cr)を10.5%以上含む錆にくい合金鋼。stainlessとは「さびない」と言う意味。
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中山 「でも、ゾンダでも1550グラムだから、クリンチャーのなかではけっこう軽いほうですよ?」
長尾 「うん、ゾンダは十分すぎるほど軽いです。ちなみにユーラスは1482グラムで、シャマルは1425グラムですね」
※こちらはゾンダ。中山の私物です(笑)。
<ユーラスとシャマルの差は?>
中山 「ユーラスとシャマルはどっちもスポークがアルミ製ってことは、価格差はどこにあるの?」
長尾 「高い方のシャマルは、ハブがカーボンなんですよ。ユーラスがアルミ製なので、そこが違う」
中山 「そこだけなんだ。それが価格差ってことか。じゃあさ、僕が3つのホイールを試乗したとして、違いって感じ取ることはできそう?」
長尾 「ハッキリ言いますよ。ホビーライダーの中山さんレベルでは、まず気づけません(笑)。そこまでわかりやすい違いはないですから」
中山 「え、そうなんだ。いつかはシャマルにしようかなーって思ってたんだけど」
小屋敷 「モノは確実にいいですよ。ただ、ゾンダも相当いいですから、劇的な差が感じにくいってだけですね。ゾンダを勧めたのは、そういう理由からです。ロードバイク初心者がホイールを買うなら、ゾンダから始めるのがいいでしょうね」
※エアロスポークがカッコイイ……(写真はシャマル)
<カンパ以外のホイールとの違いってなに?>
中山 「長尾さんはどのホイールを持ってるの?」
長尾 「クリンチャーではシャマルとマヴィックのキシリウムSLプレミアムを持ってます。個人的な好みですけど、シャマルのほうが好きかなあ」
中山 「なんで?」
長尾 「乗り心地がいいんですよ。キシリウムSLプレミアムは、硬いんで、長距離乗っているとお尻が痛くなってくるんです」
小屋敷 「僕もカンパニョーロが好みですね。乗り心地がいいだけじゃなく、ハブもよく回る」
長尾 「まあ、僕はディープリムのチューブラーホイールも持ってますけど。乗り心地がさらにいいし、なんといってもカッコいい!クリンチャーに飽きてきたら、カーボンディープリムの世界に来るのもいいと思いますよ。一度ハマると、抜け出せなくなるかもしれませんが。ムフフフフ‥‥‥」
中山 「ひぃぃぃぃぃ……」
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