ミニベロは不思議とカスタマイズ欲を刺激してくる乗り物でして、下手をすると「気がついたら、本体価格よりも高い金額をカスタムに費やしていた」なんてことはザラな世界です(笑)。
私、中山も5万円で買ったダホンのミニベロ(Mu P8)に、15万円もカスタムに投じてしまった過去があります。
では、ミニベロ1台に20万円も使ったことを後悔しているかと問われれば、全力で「NO!」と断言します。なぜなら、カスタムで自分だけの1台を作り上げていく楽しみが、得も言われぬほど楽しいから。
それに、かけた金額に比例して愛着も増しますからね。
ただ、最初のカスタマイズはなるべくお金をかけずに楽しみたいところ。そこで、費用対効果が最も高いカスタマイズについて、ハクセン鳩ヶ谷でディスカッションしてきました。
長尾 「いちばん手っ取り早いカスタムは、やはりタイヤ交換だよね」
小屋敷 「ホイールも満足度が高いし、確実に走りが変わるパーツだけど、ヘタしたらもう1台ミニベロが買えちゃう値段だから、ちょっと考えちゃうのは仕方ない」
長尾 「その点、タイヤは安いわりに走りの変化がハッキリと現れるよね。”タイヤだけでこんなに違うの?”って驚く人は多いもん」
中山 「たとえば、ダホンのHORIZEにはKENDAの1.5インチタイヤが標準で装備されているけど、このタイヤ、正直クオリティは大したことはない・・・よね?」
長尾 「まあ、否定はしない(笑)。太いから、走りはやや重い。でも、同じ1.5インチのマラソンレーサーにするだけで、転がりはかなり改善されるよ。決して、1.5インチタイヤが悪いわけじゃない」
小屋敷 「あと、ケーシングが高いタイヤのほうが、高圧入れられるし、乗り心地もいいよね。高TPIのケーシングは細い繊維を使っているから、ケーシングが薄く、ゴムも少ないので変形による損失が少ないのね。よって、転がり抵抗が小さくなる」
中山 「万能タイプなタイヤはどれだろう?ツーリングで快適に走れて、そこそこ耐久性があるタイヤを1本選ぶとしたら?」
長尾 「1.25~1.35インチのSCHWALBE(シュワルベ) コジャック(KOJAK)あたりはオールラウンドに使えるかな」
※ 手前がKOJAK(1.25インチ)、奥のはデュラーノ(1.1インチ)
中山 「あ、うちのダホンは1.25のKOJAKを履かせてる。たしかに、通勤でもツーリングでも過不足なく使えると思う。さほどハイプレッシャータイヤじゃないから、乗り心地もマイルドで女性にもオススメしやすい。つか、ウチの奥さんが使ってるし」
小屋敷 「ただ、オールラウンド=やや中途半端な位置づけであるとも言える(笑)」
中山 「じゃあ、もうちょっとはしりを重視したい人は、どのタイヤがいいかな?」
長尾 「スピードを出したい人なら、SCHWALBE(シュワルベ) のデュラーノかなあ。1.1インチでやや細めだから、初心者の人は”こんなに細くて大丈夫?”って心配するかもしれないけど、ぜんぜん問題ないね」
中山 「実際、僕は4本続けてデュラーノ履いてますけど、耐久性も抜群で、転がりが良いのが気に入ってますよ」
小屋敷 「デュラーノは耐久性けっこういいよね。中山さん、デュラーノでだいたい何キロ走れてる?」
※ 1.1インチのシュワルベのデュラーノ(マンゴーオレンジ)
中山 「ローテーションをする前提だけど、4,000キロはイケますね。イチバン乗れたときで、4,500キロ走れたこともある」
長尾 「ミニベロのタイヤで4,000キロ走れたら、御の字だね」
中山 「長尾さんはアルトレモ使ってるけど、どう?」
長尾 「転がりはメチャクチャいい!23C相当の細さだしね。ただ、これはデイリーで使い倒す性格のタイヤじゃなくて、決戦用かな?普通にミニベロを楽しむなら、ここまで細くする必要はないかも」
※ アルトレモを履いたDahon Mu P8
小屋敷 「太さの目安でさっくりまとめると、のんびりポタリングなら1.5~1.35インチ、オールラウンドに使いたいなら1.25インチ、スピード重視なら1.1インチってことになる、と。ミニベロでリーズナブルにカスタムをしたいってことなら、まずはタイヤ交換をオススメしますね」
中山 「うーむ、僕は引き続き1.1インチのデュラーノを愛用することにします(笑)」
※ 中山愛用のDahon Mu P8
折りたたみ自転車&スモールバイクカタログ2015
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