シマノのコンポーネント名称の由来を調べてみた

自転車、とくにロードバイクに乗っている方には当たり前な「コンポーネントの名称」は、興味のない人にはさっぱり意味がわからないものです。


私、中山も自転車にハマるまでは、「デュラエースってなにそれ?おいしいの?」ってかんじでした。そんな私も、今は一応シマノユーザーなので、シマノのコンポーネントの知識はそこそこ増えています。各グレードを乗り比べて、それぞれの違いや良さってのもわかるようになってきていると自負しています。


ただ、いまだに謎なのが、「デュラエース、アルテグラ、ティアグラ、ソラってカタカナ(アルファベット)のモデル名の真ん中に、105って数字のモデルがナゼ紛れ込んでいるの?」ということ。


「何かの型式なんだろう」くらいの想像はつきますが、理由はわかりません。ということで、ネットで調べてみました。



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※現行の6800系アルテグラ(ワイヤー式の11速)





ネットの時代、ウィキペディアを読めば、ある程度の情報はさっと手に入ります。


まずはデュラエースから。



<デュラエース>
Dura-Ace」というモデル名は、ジュラルミン (Duralumin) という素材、Durability(デュラビリティ=耐久性)と、さらに「世界で一番に」という思いを込めた「エース」に由来していいます。発売直後は、デュラではなく、「ジュラエース」というカタカナ表記だったそうな。


「ジュラルミン」って、ジュラルミンのアタッシュケースのあのジェラルミンですね。スパイ映画の悪役が武器の持ち運びに使う銀色のケースってイメージですが、きっと頑丈な素材なんでしょう。ちなみにジュラルミンは、アルミニウムと銅、マグネシウムなどによるアルミニウム合金の一種なんですって。



デュラエースの歴史はこんなかんじ。

・1972年 - 「Dura Ace Component with Crane model」が登場
・1978年 - デュラエースEX (モデルチェンジ)
・1982年 - デュラエースAX(通称73デュラ)が誕生し、EXと併売
・1984年 - 7400系 (モデルチェンジ)
・1996年 - 7700系 (モデルチェンジ)
・2003年 - 7800系 (モデルチェンジ)
・2008年 - 7900系 (モデルチェンジ)
・2009年 - 電動変速機 Dura-Ace 7970 (DURA-ACE Di2)を発売。
・2012年 - 9000系 (モデルチェンジ)
・2013年 - DURA-ACE Di2 9070系


へ~~、デュラエースって40年以上の歴史があるんですねぇ。




<アルテグラ>
アルテグラ(ULTEGRA )」は、UltimateとIntegrateを組み合わせたシマノの造語。


さしづめ、「究極(ultimate)的な統合(integrate)」って意味合いでしょうか。デュラエースに次ぐ2番目のグレードですが、重厚感と高級感のある個人的に好きな名称です。


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アルテグラの歴史はこんなかんじ。

・1976年 - シマノ600(ランドナー向けのツーリング用パーツ)
・1980年 - シマノ600EX(アラベスクパターンを特徴とした、古典的ツーリング&ロード用途):
・1985年 - NEW シマノ600EX(ロードバイク入門-中級者向けコンポへとシフト):
・1986年 - NEW シマノ600EX-SIS(インデックス機構を初採用)
・1992年 - シマノ600アルテグラ(STIの採用、リアの8速化)
・1997年 - シマノアルテグラ6500系(リアの9速化)
・2004年 - シマノアルテグラ6600系(リアの10速化)
・2007年 - シマノアルテグラSL(6600系をベースに軽量化した上位版)
・2009年 - シマノアルテグラ6700系
・2011年 - シマノアルテグラ6770系(Di2システムの採用)
・2013年 - シマノアルテグラ6800系(リアの11速化)


10速化されたのは、たった10年前の2004年なんですね。2002年の日韓ワールドカップのころは、まだ9速だったのか・・・。日進月歩で技術は磨かれているんだなあ。




<105>
105(いちまるご)」とは、言わずと知れた、デュラエース、アルテグラに次ぐ3番目のグレードですね。ロードバイクへの本格入門用パーツとされ、上級の完成車や、セミオーダー・オーダー車用の本格的なパーツでありつつも、わりとリーズナブル。完成車では定価15~25万円のものに採用されてますね。よく、ロードのレースに出るなら、最低でも105を選んどけって言われています。


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2014年の最新モデルでは、上位機種と同じくリアの変速が11スピードとなり、よりパフォーマンスが向上。型番は5000番台で、現在5800シリーズが展開されています。


長年の謎だった、105だけが数字表記である理由を探るべく、検索しまくったんですが、なぜ105だけ型番表記のままなのかは突き止められませんでした。
(´Д⊂ヽスミマセン…




<ティアグラ>
ティアグラ(TIAGRA)」は、デュラエース、アルテグラ、105に次ぎ4番目のグレード。2014年現在で、STIの10段変速など上位グレードと遜色のない機能を備えていて、同じ10段であれば上位モデルとの互換性もあります。


値段は抑え目で拡張性もあることから、街乗り用としてはまずまず高級、レース用としては入門コンポーネントに位置づけられています。実売で10万円〜15万円の完成車に取り付けられて販売されていることが多いですね。


ちなみにティアグラとは、ギリシャ神話の「タイタン(Titan)」に由来する造語です。ゼウス以前に世界を支配した神々の一族を総称して指す言葉だそうです。




<SORA>
ソラ(SORA)」は、デュラエース、アルテグラ、105、ティアグラに次ぐ上から5番目のグレード。「もっと多くの方に、ロードレーサーの軽快な走りを楽しんでほしい」というコンセプトから生まれた"SORA"は日本語の"空"が由来しています。って、そうだったんだ!って驚きました。


なお、SORAがデビューした(3300番台)のは2000年。2007年に3400番台がリリースされ、リアが9速化。3400シリーズまではデュアルコントロールレバーのシフトアップレバーの位置が上位モデルと異なっていて、コンフォート系のポジションで扱いやすいようになってました。


2012年に3500番台がデビューし、上位グレードと同様のデュアルコントロールレバー化します。また、同時にフラットバーロード用にラピッドファイヤシフトレバーとブレーキレバーも発表されました。





ということで、105(いちまるご)だけが数字表記されている理由は結局突き止められませんでしたが、それ以外のモデル名の由来がわかって勉強になったので、よしとさせてください(笑)。




サイクルパーツオールカタログ2015ー2016






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