チェーンのメンテナンスとスプロケットの寿命に関する記事の続きです。
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チェーンとスプロケット、それぞれの寿命とその見極め法 ~その1~
チェーンを日頃からメンテしていないと、スプロケットとチェーンリングの寿命をも縮めてしまうのですが、この話で盛り上がっていたちょうどそのタイミングで、「整備不良の見本」のようなロードバイクを抱えて、馴染みのお客さん(Aさん:女性)が来店しました。
聞けば、「チェーンがゴリゴリに固まってしまって、変速できなくなってしまった」とのこと。
メンテを怠るとこうなるという、コレ以上ない事例を交えて解説しましょう。
※本人の承諾は得ています(笑)。
「え、あたしのバイクがハクセンのブログで紹介されるの?それも、ダメな事例として?チェーンを整備していないとこんな痛い目にあうって紹介?えぇ、もう好きにダメ出ししてくださいよ!(笑)」
「パーツクリーナーでいっくら洗っても、汚れがどんどん出てくる・・・」
チェーンが固まってしまっており、だらーんとしません。これはひどい。こんなチェーン、見たことないです。
パーツクリーナーをしこたまかけて汚れを落としますが、チェーンはいびつに曲がったまま。ペダルを回すと、いちおう回転はしますが、ディレーラーが上下するし、チェーンラインもぶれまくり。これでは運転できないのもムリはありません。
パーツクリーナーをたっぷり吹付け、錆を落とそうと試み続けるも、効果なし。仕方ないので、いったんバラして、袋に入れた灯油で強制的に洗浄します。
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灯油が一瞬でどす黒く変化。じっくりと揉み込んで、汚れと錆を落とします。
取り出して果たして変化はあるか?
それでもチェーンは固まったまま。完全に中が錆びており、もはやどうにも手が出せない状況。
「残念ですが、このチェーンはご臨終です…」
ということで、チェーン交換となりました。
Aさん 「チェーンは拭いていたんだけどなー」
長尾さん 「…雨の日も乗ってます?」
Aさん 「乗ってます。でも、ちゃんと拭いてますよ」
長尾さん 「拭いた後に、ルブは挿してますか?」
Aさん 「…えっと、たぶん挿してない…(汗)」
長尾さん 「(やはり…)雨天だとルブが落ちてしまうんで、挿さないとチェーンが錆びますよ。もちろん、挿す前にキレイに汚れを拭き取ってあることが条件ですが」
Aさん 「い、以後、気をつけます…(笑)」
さて、前回の続きで、「気分に合わせてスプロケットを交換するのも楽しい」って話ですが、用途に合わせたスプロケットを選ぶと、より快適に走れるのです。
ちなみに私のDahon(ダホン) Mu P8のリアスプロケットは、11-23Tなのですが、9~10速のトップギアはほとんど使わないほどの貧脚です。
小屋敷
「だったら、ジュニア用を試してみます?13-25Tって10速のがありますよ。6600系のアルテグラでボクの私物ですけど(笑)」
おお、それはいい。ぜひ試してみたいです
小屋敷
「ただ、トップが13Tとか14Tって、フレームによっては、入らないこともあります。Dahon(ダホン) Mu P8なら大丈夫かとは思いますが、エンドの構造がタイトなエアロフレームはキッチキチに作ってあるので、入らないこともありますよ」
※トップギアにしたとき、チェーンがチェーンステーに当たることもある(フレーム形状によっては)
げげ、じゃあ、ジュニアスプロケットを使いたいなら、確認はしたほうがいいですよね?
小屋敷
「ですね。なんとかスプロケットを押し込んでみたものの、ホイールを回したらフレームにガリガリってなってしまったら、目も当てられないですもんね(笑)。無茶は禁物ですよ」
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