「ロードバイクのポジション調整は基準を出してから!」 何はともあれ基準を知ることの重要性について

ロードバイクのポジション合わせって、難しくないですか?難しいですよね。考え方も十人十色だし、セオリーもいろいろあるし、みんななにかしらヒトコト言いたがるじゃないですか。


まあ、それがロードバイクの、ひいてはポジションの面白さと奥深さではあるんですけど。


じつはつい先日、中山(自転車マガジンの運営者)のポジションが、「どーもおかしい」ことに長尾さんが気づきまして、、、。


今日は私のポジションが矯正されたことをご報告しつつ、皆様の糧となればと思います。



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こんにちは。ハクセンのメカニック、長尾です








「なんか、最近CSIのブラケットが近い気がするんですよ。これ、ステムを交換すればいいんですかね」


いや、まってくださいよ。問題はそう単純ではないかもです。ポジションって、何か一つの要因でずれるのではなく、複数の要因が積み重なって引き起こされることも往々にしありますから



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「んー、となると、なかなか自己診断はしにくい」


ちょっと調べてみましょう




バイクにまたがった中山をチェックしてもらう



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うーん、ステムをただ伸ばせば良いって問題でもないですね。まず、サドルをセットバックさせすぎ。あと、ハンドルをもうちょい下げてもいいかもしれない


「サドルを下げたのは、ハンドルの近さを感じたせいでして…」


でも、僕の目にはステムの問題には見えないです。むしろ、まずまず適正かと


「では、どーすれば?」


ハンドル位置を下げることで、ステムの長さはそのままでハンドルを少しだけ遠ざけることができます



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※と言いつつ、2センチ分のスペーサーを抜く長尾さん




あとはサドルかな。気持ち高い。股下を計測して、係数をかけてみましょう。まあ、これも絶対的な指標ではないのですが、基準を出すには手っ取り早い方法なので


「えっと、計測した結果はいかがですか」


サドルが1センチ高いことが判明しました


「えええええええ。サドル高はちょうどベストだと思っていたのに・・・」



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中山さんって、サドルをあげたがりですよね。自己判断でちょっとづつあげてしまっているんだと思いますよ(笑)


「短足をごまかそうと思って、つい。。。」


現実から目を背けてはダメです。ということで、1センチ下げますね


「面目ない・・・」


これでどうでしょ


「乗ってきます。。。」



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試走後……




どうでした?


「ちょうどいいです・・・!なんで!?なにが起きたの?ステム交換も不要です。むしろ、これ以上伸ばしたくない。なんでこういうことが起きるの?」


ポジションって、複数要素が絡み合って正解を導くんですよ。正解は人それぞれだし、好みもあるのでぜったいではない。でも、基準値を知らなければ、スタート地点がないのと一緒。まずは定番セオリーからおおよその正解を引き出すんです。で、微調整はライダーとメカニックが相談しあって進めていくものです



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※大胆に2センチ下げた結果、ちょうどよかった…ポジションむずい。。。




「なるほど。。。」


あと、ポジションをいじりたいときは、ひとつづつ行うこと。いっぺんにふくすうやってはいけません


「なにが原因か、わからなくなるから?」


そうです。とたえば、サドル高をまず変えたら、それで乗ってみること。で、ステム、ブラケット、ハンドルポスト、クリート位置、、、などなどをこれまた一個づつ進めます


「面倒だからといって、いくつも一気にやってしまうと、、、」


何が何だか、本人でもわからなくなってしまって、迷路に迷い込みますよ(笑)


「深く、心に刻みます、、、」




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ということで、中山さんはくれぐれも独断でシートポストの高さを変えないこと!


「押忍」


ただし、サドルを交換したら、サドル高は変わってしまうので、再調整してくださいね


「はーい」





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