油圧ブレーキのエア抜きはじゃっかん面倒 ~ブリーディングキットがあればできるっちゃできますが~

ディスクロードやMTBで広がってきた感のある油圧ブレーキ。強力な効きと引きの軽さが人気の理由ではありますが、
 
「メンテが面倒くさい気がする・・・」
 
ってことで敬遠する人も少なくないのでは。
 
実際、エアが入ってしまうこともあるし、その場合はちゃんとエア抜きしてあげないときっちりブレーキが作動しません。
 
そのへんってどれくらい面倒なのか、素人がさくっとできるものなのか、メカニックの長尾さんに聞いてみました。
 
 

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長尾さんは花粉症・・・?






そもそもなんでエアが油圧ブレーキのフルードの中に紛れ込んでしまうんでしょう?」


要因はいろいろありますが、自然発生的に起きるので完全には予防できないんですよね。なんなら、メーカーから送られてきた納車前の製品にエアが入り込んでいたってケースもたまにあるくらいだし」


「ほえー、エアが入っているかどうかってどうやって判明するんですかね」



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レバーを握るとすぐわかります。握りきってしまえちゃうし、グニュグニュしてちゃんと握れません


「なるほど、そうなんだ。ブレーキって人命に関わるからきっちり対処したいんですが、その修正方法は?」


ブルードを継ぎ足していくんですよ。で、逆サイドからオイルを抜いていき、気泡を抜ききるんです


「なんと、ところてん方式なんですな・・・。言葉にすると簡単なイメージですね。5分とかで終わります?」


いやいや、そんなさくっとはいかないです。まあ、モノにもよりますが30分位はかかってしまうこともありますよ


「素人でもできるものですかね?」


いや、、、やめておいたほうがいいかなと。構造とか仕組みをわかっていないままでブレーキをいじるのはオススメしないです。作業そのものを真似ることはできても、それじゃ意味ないですもんね


「そりゃそうですね。少なくとも、私は自分でやることは無いと思う(笑)。ところで、ワイヤー式のブレーキの場合、ケーブルが切れることってあるんですかね?」


まず切れないと思ってOKです。かなり頑丈に作られていますから。それよりもシフトケーブルのほうがよっぽど切れますよ


「え!そうなんだ。そんなに負荷がかかっていないように見えるから、切れるイメージなかった」


それが意外にそうでもないという・・・。ワイヤーの首、つまり根元の部分が切れることが多いですね。あるいはほつれてしまうとか



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「ほつれるとアウターの中できちんと動かないというか、詰まってしまいそう」


そのとおりでして、動きが渋くなり、正しく変速しなくなります。ほつれてきたら末期なのでさっさと交換しましょう。シフターだってテンションはまあまあ強めにかかっていますからね


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「ちなみに、フロントとリアとではどっちのシフトケーブルのほうが切れることが多いですか?」


リアですね。使う頻度が圧倒的にフロントより多いですから。フロントは引きそのものは強くても、回数は段違いに少ないですもんね


「なるほど。私も一定期間ごとにブレーキとシフトのケーブルは交換してますが、忘れないようにしまーす」



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※こういうブリーディングキットも売られています


 


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